ライソゾーム病は、ここ数年、酵素補充療法や遺伝子治療など先進的な治療法の開発が進んできていますが、希少難病であるがためにその疾患や治療に対する正しい知識は、医療関係者の中でも限られています。現実にはその診断が遅れる、または他の疾患と間違えて診断がされてしまうという状況を完全に改善するには至っていません。
そのような状況の中でも、“Sakuraの会”の参加者は回数を重ねる毎に増え、ライソゾーム病の疾患の啓発および患者支援、そして、患者と医療、社会をつなぐネットワークの輪は、少しずつ全国に広がってきています。
私たちは、必要な情報をできる限り多くの人たちに届けるため、以前より患者さんと共に“さくら・めーる”の配信を行っています。特に本年度は、コロナ禍のため様々な講演会などの開催が控えられている中、常に必要な情報を患者さんやご家族、医療関係者などに届けるため、不定期ではあるものの情報伝達ツールとして“さくら・めーる”の配信を積極的に行ってきました。
現在、“さくら・めーる”の登録者は、北海道から九州まで広い範囲にわたり、さらに年数を重ねる毎に増加してきています。特に、新型コロナウイルス感染症が蔓延しているときは、“第13回Sakuraの会-Japan Art Festival 2022”の開催概要や作品応募についてお伝えすることが難しい中、メールでの情報発信は、極めて有効なツールとなりました。
今後も、ライソゾーム病の疾患啓発や情報発信のツールとして“さくら・めーる”を積極的に活用していく予定です。